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パグに起こりやすい皮膚病の正体|薬との向き合い方や体質改善の重要性、正しいケア方法も
2026/03/19
皮膚の症状

パグと一緒に暮らし始めると、その愛くるしい表情に毎日癒やされますよね。しかし「顔のシワの間が赤くてジュクジュクしている」「独特のニオイが気になる」と不安を感じる飼い主様も少なくありません


毎日シワの間を拭いているのに改善しなかったり、一度治ってもすぐ繰り返したりすると「パグだから仕方ないのかな」と心が折れそうになることも。実は、パグの皮膚トラブルは表面的な汚れだけでなく、その子の「体質」が深く関係しています。


この記事では、パグに皮膚病が多い理由や、シワの間のトラブルの正体を解説します。西洋医学的なアプローチだけでなく、東洋医学の視点を取り入れた体質改善の可能性についても見ていきましょう。


パグに皮膚病が起こりやすいのはなぜ?シワの間のジュクジュクの正体を解説

パグはその愛らしい外見の反面、非常にデリケートな肌質を持っています。なぜパグは皮膚病や皮膚のトラブルを抱えやすいのでしょうか。その大きな理由は、パグならではの身体的特徴にあります。


パグに皮膚病が起こりやすい理由

パグの深いシワは最大のチャームポイントです。しかし、通気性が悪く蒸れやすいため、皮脂や汚れが溜まりやすい構造をしています。この「高温多湿でエサがある」状態は、細菌やカビの温床となり、パグの皮膚病特有のジュクジュクや炎症を引き起こしてしまいます。特に子犬から成犬へと成長する時期は、代謝も活発で皮脂の分泌も多いため、より注意が必要です。


パグによく見られる皮膚トラブルとその症状

パグが抱えやすい皮膚の病気には、いくつかの代表的なものがあります。以下にあげる症状で、愛犬に当てはまるものはありませんか?


・皺壁性皮膚炎:シワの中で起こる炎症

・マラセチア皮膚炎:カビが増殖し、脂っぽい臭いが出る

・脂漏性皮膚炎:皮脂過剰によるベタつきやフケ

・アトピー性皮膚炎:環境中のアレルゲンに反応

・外耳炎:耳の中の皮膚の炎症


これらは激しい痒みや赤み、特有の臭いを伴い、パグにとって大きなストレスとなります。


パグの皮膚病治療でステロイドを使い続けても大丈夫?薬との向き合い方を考える


皮膚の赤みや痒みに処方されるステロイド剤は即効性がありますが、やめるとリバウンドするという経験をされている方も多いでしょう。パグの皮膚病の治療において、ステロイドは非常に有効な手段のひとつですが、「長期的な健康を守る」視点を持つことが大切です。


ステロイド長期使用によるリスクとは

ステロイドは免疫反応を抑える力が強い反面、長期使用で免疫力の低下、多飲多尿、クッシング症候群、胃腸障害といった副作用が懸念されるため、「ずっと薬を飲ませ続けるのは不安」と感じるのは、飼い主様として当然の感情です。薬はあくまで「今出ている火を消す」ための道具であり、火種そのものを消すための方法を並行して考える必要があります。

参考文献:アニコム損害保険株式会社|ステロイド剤との付き合い方


漢方薬治療という選択肢

「今、目に見える症状(火)」を抑える西洋医学に対し、東洋医学による漢方薬治療は、「火が起きにくい体質の土台」を整えるアプローチです。皮膚の状態だけでなく、消化器の調子が良くなったり、元気が増したりといった、皮膚以外のトラブルも同時に改善できる可能性があります。体全体のバランスを底上げすることで、結果として皮膚のバリア機能が高まり、トラブルに負けない体作りを目指せるのです。


体質改善の重要性

この時期、パグは体に熱や湿気を溜め込みやすく、それが皮膚の炎症として現れやすい傾向があります。外からのケア(シャンプーや塗り薬)だけで限界を感じている場合は、内側からのアプローチ、つまり食べるものや血流、代謝を整えることが、繰り返すジュクジュクから抜け出す近道になる可能性があるのです。


また、暑さに弱いパグですが、冬は冬で寒い時期は、冷えによって皮膚炎やイボが出る子も意外と多いです。


【症例付き】パグの皮膚病に対する東洋医学的アプローチ|日常でのケア方法も


それでは、実際に東洋医学的な視点を取り入れることで、パグの皮膚がどのように変わっていくのか、具体的な症例を見ていきましょう。体質から見直すことで目に見える変化を遂げた子の事例を知れば、ヒントが見えてくるはずです。


【症例】パグの皮膚炎(脱アポキル)の治療

当院で漢方薬治療を行ったパグのめかぶちゃん(6歳)。顔のシワのかゆみ・外耳炎・手足先の皮膚炎という複合的な症状を抱えていました。


特に難しかったのが、アポキルを止めるとかゆみのリバウンドがひどく、漢方薬を始めた頃は顎の下が膿でジグジグしている状態だったこと。乱れた免疫を整えながら減薬を試みましたが、リバウンドが強かったため一旦ステロイドに切り替えて落ち着かせてから休薬しました。


また、めかぶちゃんはお腹が冷えやすい体質で、漢方薬治療中に下痢になりがちだったため、胃腸をサポートする漢方薬を併用。体全体のバランスを整えていきました。


現在は皮膚の肥厚が残っていますが、漢方薬で体質を維持しながら少しずつ改善中です。こうした、「その子の体質に合わせ、内側から整えていくアプローチ」が、長期的な改善につながります。

※参考:ハルペッツクリニック神戸 Instagram


今日からできる皮膚ケアのポイント

病院での治療と並行して、ご自宅での日常ケアも大切です。以下のポイントを意識してみてください。

顔のシワの間を毎日拭く: 強くこすらず、優しく汚れを吸い取る

保湿する: 拭いた後の乾燥を防ぎ、バリア機能をサポート

シャンプー後はしっかりと乾かす: 生乾きによる雑菌繁殖を防ぐ


ただし、外からのケアには限界があります。皮膚炎までいかなくても、肌が荒れ気味の場合は漢方薬で体の中から整えてあげましょう。内側から潤いや免疫力を補うことで、日々のスキンケアの効果もより実感しやすくなるはずです。


パグの皮膚病に関してよくある質問


Q1.パグは皮膚病になりやすいと知って毎日ケアをしています。それでもシワの間のジュクジュクが治らないのはなぜですか?

シワは通気性が悪く、細菌感染しやすいだけでなく、皮膚の状態も悪化しやすいので、炎症体質だと皮膚に弱くなっているところに炎症が現れやすいからです。


Q2.皮膚病になってから長期間ステロイドを使用していますが、副作用などが心配です。これから漢方薬に切り替えることはできますか?

急にステロイドを止めると、リバウンド症状が出てしまいますので、漢方薬で体や免疫を整え、炎症が出ない体の状態にすることで、今からでもステロイドを減らしていけます


Q3.漢方薬治療は、どのくらいの期間で効果が現れますか?

早ければ1週間、漢方薬がしっかり合っていれば2〜3週間くらいで一定の効果は見られるので、その反応を確認しながら漢方薬を調整していきます。


まとめ|繰り返すパグの皮膚病、日常ケアと体質改善で根本からの解決を目指そう!


パグの皮膚病は、「愛くるしいシワ」という特徴ゆえに、一度発症すると長引きやすい悩みです。しかし、日々のシワ掃除・保湿という「外側からのケア」と、漢方薬や食事見直しによる「内側からの体質改善」の両輪で、ジュクジュクから解放される可能性は十分あります。


ステロイドを減らしたい、愛犬の本来の治癒力を引き出したいとお考えなら、ぜひ東洋医学の視点を取り入れてみてください。大好きな愛犬が痒みに悩まされることなく、元気で穏やかに過ごす時間を作っていきましょう


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