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- 犬の肝臓の数値が高いといわれたら…?原因や数値の意味、お家ケアのポイントを徹底解説
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- 2026/03/16
- 腎臓や肝臓などの内臓疾患
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「健康診断で、愛犬の肝臓の数値が高いと言われてしまった……」 いつも通り元気に過ごしている愛犬を見ているだけに、突然の診断にショックを受ける飼い主様は少なくありません。仕事が忙しい中で何か見落としていたのではないか、これから長い通院生活が続くのではないかと、心配が尽きないのも当然のことです。
でも、少し深呼吸してください。数値が高いからといって、すぐに深刻な病気と決まったわけではありません。まず数値の意味を正しく理解することが、不安を解消する第一歩です。この記事では、血液検査の見方から東洋医学的なケアまで、わかりやすく解説します。愛犬のために、一緒に考えていきましょう。
犬の肝臓の数値が高い原因は?血液検査のチェック項目と疑われる疾患
犬の肝臓の数値が高い原因は、肝臓そのもののトラブルだけでなく、他の臓器や一時的な体調変化など多岐にわたります。検査結果は、肝臓が受けているダメージの手がかりです。なぜ数値が上がっているのか、背景を正しく把握することで、愛犬に本当に必要なケアを落ち着いて判断できるようになります。
血液検査で見られる主な項目
肝臓の健康状態を知るうえで重要になるのが、以下の「肝酵素」の4項目です。それぞれの意味を知っておくだけで、検査結果がぐっと読みやすくなり、安心感に繋がります。
・ALT(GPT):細胞が壊れると血液中に出てくる、ダメージを測る直接的な指標
・AST(GOT):肝臓や筋肉にも含まれる酵素で、ALTと併せて確認する
・ALP:胆汁の通り道に関わる酵素で、ホルモン疾患やストレスでも上昇する
・GGT:ALPと同様、胆汁の流れが悪くなったときに上昇しやすい
数値が高い=すぐに重篤な病気とは限らない
「数値が高い=深刻な病気」と、不安を抱え込まないでください。肝臓は再生能力が非常に高い臓器です。一時的なストレスや薬の影響、他の臓器のトラブルで数値が変動することもあります。エコー検査なども組み合わせ、多角的に診断することが重要です。数値だけで自己判断せず、専門家と相談しながら愛犬の全体像を見てもらいましょう。
元気でも数値が高いときに疑われる疾患
見た目は元気でも、数値に異常が出る主な疾患は以下の通りです。
・クッシング症候群:ホルモンの異常で、特にALPの上昇から発覚しやすい
・高脂血症・糖尿病:代謝の異常が肝臓に負担をかける
・慢性・急性肝炎:肝臓に炎症が起きている状態
・歯周病:口内の細菌が血流に乗り、肝臓に悪影響を与えることがある
肝臓の数値が高い犬の緊急性と治療の判断基準|放置するリスクも知ろう

「このまま様子を見ていいのか、それとも急いで対処すべきか」——どの程度の緊急性があるかを知ることは、飼い主様の安心につながります。肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、症状が出たときにはすでに悪化しているケースも多いため、正しい判断基準を持っておくことが愛犬を守ることにつながります。
様子見でいい?治療の判断基準とは
基準値からわずかな上昇で元気・食欲があれば、経過観察となることが多いです。一方、基準値の2〜3倍以上、または再検査のたびに上昇している場合は注意が必要です。黄疸の指標「ビリルビン」が基準値を超えている場合は、胆管の流れに障害が生じており、緊急性が高い状態といえます。気になる点があれば、迷わずかかりつけの獣医師に相談しましょう。
西洋医学による一般的な治療法
西洋医学では、食事療法や強肝剤、利胆薬(ウルソデオキシコール酸)などが用いられます。しかし「薬を続けても数値が改善しない」というご相談は少なくありません。利胆剤で効果が出ない場合、点滴やビタミン剤の継続だけでは根本的な原因の治療になっていない可能性があります。もし今の治療で行き詰まりを感じているなら、漢方薬で原因からアプローチするという選択肢もあります。一人で悩まず、視野を広げてみてください。
参考文献:みんなのどうぶつ病気大百科「犬の肝臓病」
悪化を防ぐためにできること
症状が出てからでは遅いことが多いため、定期的な健康診断が不可欠です。「点滴を続けても良くならない」「黄疸が出てきた」という状況でも、諦めないでください。根本原因に目を向けることで、弱った肝臓を立て直せる可能性は残されています。今できることを、一つずつ丁寧に積み重ねていきましょう。
東洋医学的視点で考える!犬の肝臓の数値が高い状態と対処法

東洋医学では、数値の異常を体全体のバランスの乱れとして捉えます。西洋医学が「今の炎症を抑える」のに対し、東洋医学は「なぜ炎症が起きやすいのか」という根本を整えます。愛犬の体質に合ったケアを取り入れることで、薬に頼り切りにならない、穏やかな毎日を目指すことができます。
東洋医学における「肝」の役割とは
東洋医学での「肝」は、気の巡りや自律神経、目、筋肉など広範に関わります。ただ、飼い主様がこれらを難しく考える必要はありません。それよりも、肝臓の数値が悪化している「今の体の状態」そのものに目を向けてあげることが、回復への一番の近道です。
肝機能の改善と炎症の治療に期待ができる漢方薬治療
原因は大きく「冷えなどによる機能低下」か「炎症」の2タイプに分かれます。この二つを見極めることが何より重要で、間違ったケアは逆に数値を悪化させます。原因に合った漢方薬で改善してあげれば、肝臓の数値や黄疸は改善するはずです。利胆剤などで回復しない子でも、漢方薬で根本原因を治療すれば、延々と続く治療から抜け出せる可能性が高まります。
肝臓の負担を軽減するお家ケアのポイント
日々の積み重ねが、肝臓への負担を大きく左右します。まずは以下の3つのポイントを意識してみてください。
・負担をかけない食事療法:体質(冷えか熱か)に合う食材を選ぶ
・生活管理:適度な運動と、ストレスを軽減する環境を整える
・定期的な健康診断:小さな変化を見逃さないよう継続する
犬の肝臓の数値が高いときによくある質問
Q:肝臓の数値が高いのに愛犬はとても元気です。本当に病気なのでしょうか?
A:肝臓の数値が多少上がっている段階では、すぐに肝機能そのものが止まってしまうような重大な支障はないことが多いのです。
しかし、数値が高いということは、体の中で軽い炎症が起きていたり、あるいは冷えによって体の機能がうまく働かなくなったりしている「兆候」でもあります。この数値を「病気の前ぶれ」というサインとして前向きに捉えてみてください。肝臓がさらに悪化したり、他のつらい症状が出てきたりする前に、漢方薬などで体のバランスを整えてあげるきっかけにしてあげましょう。
Q:肝臓の数値が高いといわれたのですが、今のフードをそのまま与え続けても良いのでしょうか?
A:食事を少し変えるだけで劇的に数値が下がるケースは、実はそれほど多くありません。特定の病気以外では、いわゆる「療法食」がはっきりと効果を出す場面も限定的です。
それよりも意識してほしいのは、長期間保存ができるフードの中には、肝臓に負担をかけるカビ毒や添加物が含まれているリスクもあるという点です。今のフードを闇雲に変えるよりも、まずは保存状態に気を配り、できるだけ新鮮で安心できる食事を心がけましょう。
Q:東洋医学では、肝臓の数値を下げるためにどのようなアプローチを行うのですか?
A:東洋医学のアプローチは、数値が上がってしまった「根本的な理由」を解決することにあります。
具体的には、その子の状態が「冷えなどによる機能不全」なのか、あるいは「余分な熱による炎症」なのかをしっかりと見極めることから始め、愛犬の体質によって選んだ漢方薬や治療の結果として肝臓の数値が自然と落ち着いていく状態を目指します。
まとめ|犬の肝臓の数値が高い、不安を軽減するためにできること
肝臓の数値が高いことは、体のバランスが崩れているサインです。でも、それは裏を返せば「ケアを始めるチャンス」でもあります。数値を抑えるだけでなく、これを機に体全体を整えて、将来の病気を予防してあげましょう。
特に春は、気温上昇によって体内の熱が強まり、肝炎で数値が上がる子が多い季節です。それに加え、健康診断で見つかりやすい時期でもあります。不安な方は一度、東洋医学の視点を取り入れて、根本からケアしてあげることを是非検討してみてくださいね。

















