ブログ

漢方の力で、病気の根本から治療。症状や体質のお悩みは、どうぞお気軽にご相談ください。
猫の脱水症状を見極めるチェックリスト|原因から自宅でできる対策まで徹底解説
2026/06/10
治療方針、その他

「最近、愛猫があまり水を飲んでくれない」「脱水症状かも?」と、不安になったことがある飼い主が多いのではないでしょうか。猫はもともと水をあまり飲まない習性のある動物ですが、放置していると重篤な病気を引き起こすリスクがあります。


愛猫のサインに早く気づくためにも、脱水症状の基礎知識を理解し、その子に合った環境を整えてあげることが大切です。


本記事では、脱水症状の確認方法や受診の目安、自宅でできる水分補給の工夫に加えて、東洋医学的アプローチについて解説します。愛猫の健康と快適な生活を守るためにも、しっかりとチェックしておきましょう。



猫の脱水症状が見られたときのサイン|受診の目安を理解しておこう

猫の脱水症状は、放置すると命に関わることもあります。愛猫のSOSを見逃さないためにも、自宅での簡単な見極め方や、動物病院に行くべき危険なサインを確認しておきましょう。


脱水症状の見分け方と受診の目安

猫の脱水症状の見分け方に、猫の皮膚をつまんで弾力性の低下の度合いを見る、「テントテスト」という方法があります。


・方法:猫の首から背中あたりの皮膚を軽くつまんで持ち上げ、そっと手を離す

・すぐに元に戻る:脱水はしていない

・元に戻るのに数秒かかる、元に戻らない:脱水状態の可能性が高い


上記のテストのほかにも、「口の中が乾燥している」「目がくぼんでいる」「24時間以上水を飲んでいない」などの症状や行動が見られる場合は、脱水以外だけでなく、疾患が隠れている可能性もあります。


特に、子猫や高齢猫、持病のある猫は注意が必要です。少しでも疑われる症状が見られたら、早めに動物病院へ相談しましょう。


参考:ペットサポートのPS保険「猫の脱水症状の原因とは?病院に連れて行くべき症状を獣医師が解説」


脱水症状が見られたときの対処法

猫に脱水症状が見られたら、まずは水分補給(水または動物用の経口補水液など)が大切です。水を与える際は、無理矢理飲ませるのではなく、少量ずつ猫が自分で飲むようにうながしてあげましょう。


水を与えても飲んでくれない場合は、ウェットフードやお湯でふやかしたご飯を与える方法でも水分摂取が可能です。


「まだ症状は現れていないけど、水を飲んでる回数が少ない気がする」という場合は、水飲み場を複数箇所に設置したり自動給水機を活用したりといった、いつでも新鮮な水を飲める環境を整えてあげるとよいでしょう。


少しの工夫が、脱水の予防と愛猫の快適な生活につながります。


脱水症状と熱中症の違い

猫の脱水症状と熱中症には密接な関わりがありますが、体の状態や原因に違いがあります。


・熱中症

原因:高温多湿な環境に長時間いることで起こる

体の状態:体温が上がり、体内に熱がこもっている

主な症状:体温が高くなる、呼吸が早い、皮膚が熱くなるなど


・脱水症状

原因:水分摂取不足や下痢や嘔吐による水分の喪失

体の状態:体の水分量が減少し、血液や臓器の機能が低下している(体温は通常または低下)

主な症状:皮膚の弾力の低下、口の中が乾燥している、目がくぼんでいるなど


どちらも、放置すると重篤な状態に陥る恐れがあるため、症状が落ち着いたとしても一度獣医師の診察を受けるのがおすすめです。


猫が水を飲まないのはなぜ?脱水症状の原因と注意したい隠れた疾患

猫は、犬に比べるとあまり水を飲まない傾向がある動物です。ただし、猫が水分不足になると脱水症状だけでなく、尿路結石や慢性腎臓病などを引き起こすリスクが高まります。「うちの子はあまり水を飲まないな〜」と放置するのではなく、意識的に飲ませる工夫をしてあげましょう。


猫が水を飲まない原因

本能的にあまり水を飲まない習性のある猫ですが、あまりにも水を飲まないと不安になる飼い主も多いでしょう。水を飲まないのには、以下のような原因があるのかもしれません。


・水のにおいや味が好きではない

・水を置いている場所が気に入らない、数が少ない

・ストレスや環境の変化があった

・気温の関係


体質による差も大きく、体の熱が強い子はよく水を飲むのに比べて、熱が強くない子はあまり水を飲まない(必要としない)傾向があります。


ただし、体の熱が強い子は熱中症にかかりやすいため、特に暑い季節は水をよく飲むからと油断せずに注意して様子をみてあげましょう。また、体の熱が強くない子でも体のバランスの影響で熱がこもりやすく、熱中症にかかりやすい子もいます。


暑い季節はもちろん、暖房を使用する冬場も、愛猫の様子を確認することが大切です。


猫が一日に必要な水の量と測り方

猫が一日に必要な水分量は、体重1kgあたり40〜60ml程度が目安といわれていますが、ご飯の種類によって必要な飲み水の量は異なります。


例えば、ドライフードの場合はご飯に含まれる水分量が少ないため、ご飯以外で十分な水を与える必要があります。一方でウェットフードを与えている場合、ご飯に水分が多く含まれているため、飲み水の量が少なくても大きな問題はないでしょう。


ただし、必要な水分量はあくまでも目安で、その子の体質や普段どのくらい飲んでいるかを把握してあげることが大切です。


・容器に入れるときに量を測っておく

・水交換の際に残っていた水の量を測る

・最初の水の量と差し引く


元気なときに数回測っておくのがおすすめです。


参考:猫との暮らし大百科「猫の1日に必要な水の量は?体重別の目安と飲ませ方の工夫をご紹介」


脱水がサインとなる隠れた疾患

脱水症状のなかには、ただ脱水ではなく疾患が隠れている可能性があります。考えられる疾患は以下のとおりです。


・慢性腎臓病

・糖尿病

・尿路疾患

・口内環境の悪化


東洋医学的には、陽(火)が強く、陰(水)が負けている場合、炎症や癌が強く免疫系が負けている状態のため、炎症疾患や癌になりやすくなっている状態と考えられます。


また、陽(火)が弱ることで陰(水)も弱っている(腎不全)ケースも少なくありません。陽が水を代謝、循環させるため、それができなくなってしまうのです。このような場合は、体が冷えているのに、脱水してしまっています


猫の脱水症状を予防!自宅でできる対策と東洋医学でできること

猫の脱水症状を防ぐには、日頃の生活環境の見直しと、体質に合わせたケアが欠かせません。水飲み場の工夫やご飯の与え方といった自宅ですぐにできる対策とあわせて、漢方薬で体のバランスを整える東洋医学的アプローチまで、今できることをしてあげることが大切です。


自宅でできる予防策

脱水症状の予防には、自宅でのちょっとした工夫が大切です。


室内の温度や湿度を管理する

水を飲みやすい環境を作る(複数箇所設置、水置き場を工夫など)

新鮮な水をあげる

水分補給ができる食事と組み合わせる

漢方薬による体質改善


また、猫によっては水の温度が気に入らない場合もあります。一般的には冷たい水よりも温かめの水を好む傾向がありますが、愛猫が好きな水の温度を探してあげるのもよいでしょう。


脱水症状に対してできる東洋医学的アプローチ

まずは何よりも、猫が水を飲みたいときに飲める状態にすることが一番大切です。上記でもお伝えしたように、水飲み場の複数設置や水置き場を変えるなどの工夫で、愛猫がいつでも水を飲めるようにしておきましょう


それでも脱水になっているということは、陰が弱っている状態かもしれません。そのような場合は、自宅でできる脱水予防策とあわせて、漢方薬で体のバランスを整えてあげるのがおすすめです。


漢方薬で体のバランスを整えることは、脱水予防だけでなく、大きな病気を防ぐことにもつながります


猫の脱水症状に関してよくある質問


Q1.水を飲む量以外に、脱水症状を見極められる猫の体の変化はありますか?

脱水症状かも...と思ったら、おしっこの変化も見るようにしましょう。おしっこが少なかったり、色が濃すぎたりする場合は、脱水が疑われます。トイレ掃除のときなどに普段のおしっこの状態を確認しておき、比較できるようにしておくとよいでしょう。


Q2.愛猫が水を飲みたがらないのですが、無理にでも飲ませるべきでしょうか?

その子の体質に合った水分量があるため、無理矢理にでも飲ませればいいというわけではありません。過剰な水分はおしっこに出るだけで、浮腫や冷えの原因となります。まずは、常に水を自由に飲みたいだけ飲める環境を整えてあげることが大切です。


あまり水を飲まない子は、食事をふやかしたりして食事と一緒に与えるのがよいでしょう。もしも薄いおしっこを多量にする場合は、水の飲ませ過ぎている可能性もありますし、腎臓が弱っている可能性もあるため注意が必要です。


Q3.脱水しやすい体質というのはありますか?

脱水しやすい体質として、陽が弱っている場合(腎虚)と、陰が弱っている場合が考えられます。漢方薬で体のバランスを整えてあげることが大切です。


まとめ|猫の脱水症状を防ぐために、その子に合ったケアを見つけよう!

猫の脱水症状を防ぐには、日頃から愛猫の普段の様子を把握し、小さな変化に気づけるようにしておくことが大切です。一日に必要な水分量はあくまでも目安であり、その子の体質や食事内容によって、必要な量は異なります


水飲み場や食事の工夫をしても脱水をしてしまう場合は、必要に応じて漢方薬で体のバランスを整えてあげるのもおすすめです。


無理のない範囲で、その子に合った適切なケアを見つけてあげることが、愛猫が長く高いQOLを維持することにつながります。愛猫に少しでも気になる様子があれば、信頼できる獣医師に相談してみてはいかがでしょうか。



一覧に戻る