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免疫異常による白血球増多と白血病
2022/04/13
癌や腫瘍
#免疫介在性溶血性貧血 や、#血小板減少症 などの治療で、多量に(2mg/kg以上)ステロイドを続けられることが多くなっていますが、そうすると白血球数が3~5万/μLと大幅に増えることがよくあります。(減薬の過程でリバウンドで起こることもあります)
白血球数がまだ3~5万/μL前後の場合はまだ白血病ではなく、免疫異常で増えている状態なので、漢方薬でしっかり免疫を整え、ステロイドを減らしていくと自然と落ち着いてくれることが多いです(福ちゃんの治療)。

しかし、そこで、さらに多量のステロイドを続けたり、抗がん剤を使うとさらに免疫が壊れてしまうので、炎症を止められなくなったり、白血球がとめどなく増えて本当に白血病になってしまいます。
犬の血小板減少症で漢方薬治療している福ちゃん

ジョジョくんの場合は、治療当初は #肥満細胞種 の治療で使用された #分子標的薬(#パラディア)の投与によって、体調を大きく崩し、貧血と測りきれないほどの、白血球の増加が見られました。
この場合も、おそらく副作用による免疫異常で完全に白血病になったわけではないので、免疫を整えてからは落ち着き、先日も元気に来院されました。

犬の白血病で漢方薬治療しているジョジョくん犬の免疫介在性溶血性貧血で漢方薬治療しているまるこちゃん

#犬の免疫介在性溶血性貧血(#IMHA)で #漢方薬治療 しているまるこちゃんも最初は多量のステロイド(3mg/kg)で、著しい #白血球増多症 と貧血の進行が見られました。ステロイドを減らさないと副作用で悪化するけど、急に減らすとリバウンドが起こる、でも減薬するという修羅場でした。


西洋医学では一時的に免疫を押さえつけることはできても、免疫異常を治す方法はないので、
多量のステロイドが必要になる免疫疾患の場合は、免疫を犠牲にして一時しのぎを続けることになります。
そんな先がない治療に早く気づいて、漢方薬治療を始めてあげると、癌になったり、免疫が壊れてしまうまでに間に合うこともあります。
結局、人の医療では考えられないほど異常にたくさん使われるステロイドや、体や免疫の状態が悪いにも関わらず安易に使用される抗がん剤の副作用が一番厄介です。

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