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- 肥満細胞腫と診断されたら——抗がん剤を始める前に知っておきたい「免疫」の話
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- 2026/10/11
- 癌や腫瘍
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「肥満細胞腫です。抗がん剤か分子標的薬で治療しましょう」
そう告げられて、不安な気持ちで調べている飼い主さんも多いと思います。肥満細胞腫の治療では、手術に加えて、抗がん剤や分子標的薬(トセラニブなど)が一般的に使われます。
ただ、治療を始める前に、一度立ち止まって知っておいていただきたいことがあります。それは、東洋医学から見た肥満細胞腫の姿です。
東洋医学では「免疫細胞の暴走」と捉えます
肥満細胞は、もともと体を守る免疫細胞のひとつです。東洋医学の考え方では、肥満細胞腫は「免疫細胞(肥満細胞)が異常を起こしている状態」。そしてその原因は、免疫システム全体のバランスが崩れたことにあると考えます。
たとえるなら、ブレーキが効かなくなって暴走している状態です。
炎症から癌へ——その間にある「グレーゾーン」
免疫細胞が活発になりすぎると、最初は炎症のような症状として現れることが多くあります。そこからさらに暴走が進むと、免疫細胞がどんどん増えていき、やがて異常な細胞が増え続ける「癌」の状態になります。
つまり、ある日突然癌が発生するのではなく、免疫細胞の暴走がだんだんと癌になっていく。その過程には、炎症とも癌とも言い切れないグレーゾーンが存在します。
同じ「肥満細胞腫」と診断されても、症状や病態、その後の経過がその子その子でかなり違うのは、このためだと考えています。
まだ「癌になりきっていない」段階で見つかる子もいます
西洋医学では、これらをまとめて悪性腫瘍と診断し、抗がん剤や分子標的薬で叩くのが一般的です。
しかし実際には、まだ癌になりきっていない、免疫異常の段階で見つかっているケースも少なくないと感じています。この段階であれば、早めに免疫を整えてあげることで、癌化せずに落ち着いてくることもよくあります。
逆に、この段階でステロイドや抗がん剤によって免疫に負担をかけると、炎症が抑えられて一時的に症状は楽になるものの、根本にある免疫のバランスの乱れがかえって進み、悪性化につながってしまうこともある——当院ではそのように考えています。
当院の考え方:まず整える、必要なら止める
だからこそ当院では、抗がん剤で免疫にさらに負担をかける前に、まだ癌になりきっていないような状態なら、まず漢方薬で免疫システム全体のバランスを回復させる方が理にかなっていると考えています。
一方で、それでも暴走が止まらない、すでに癌になってしまっている場合には、抗がん剤や分子標的薬でその勢いを止めてあげることが必要です。漢方か西洋医学かの二者択一ではなく、「その子がいまどの段階にいるのか」を見極めて選ぶことが大切です。
実際に当院では、漢方治療を選択されたあと、再発・転移なく過ごせているケースを多く経験しています。
治療を始める前に、ご相談ください
肥満細胞腫は、悪性度や進行の速さに大きな幅がある病気です。最適な治療はその子の状態によって変わります。診断結果(があれば)や検査データをお持ちのうえ、治療を始める前に一度ご相談ください。主治医の先生の治療方針と合わせて、一緒に考えていきましょう。

















