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- 犬の肥満細胞腫の再発を防ぎたい…漢方薬でできる体のケア
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                                                - 2025/10/31
- 癌や腫瘍
 
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                                                    ガンの一種である犬の肥満細胞腫は、再発リスクがとても高く、治療後は再発予防が必要不可欠です。しかし、西洋医学での治療は体への負担が大きく、薬やストレスによって免疫が下がり再発リスクが高まる可能性があります。 
 そこで注目したいのが、症状を抑えるだけでなく、免疫を整える効果に期待ができる漢方薬治療です。免疫を整えることで、肥満細胞腫だけでなくその他の体のケアもできる可能性があります。 
 本記事では、犬の肥満細胞腫の再発を防ぐためにできることを、東洋医学的な観点から解説します。 
 犬の肥満脂肪腫は再発しやすい?東洋医学的な観点から解説 犬の肥満細胞腫は、肥満細胞という免疫に関係する細胞が腫瘍化したもの、つまりガンの一種です。再発リスクが高いのが特徴で、繰り返し発症すると犬の体に大きな負担となります。肥満細胞腫の原因や再発しやすい状況について理解しておきましょう。 
 肥満細胞腫の原因
 肥満細胞腫は、肥満と入っていることから、「太っていることが原因?」と考える方もいるでしょう。しかし、肥満細胞腫の発症に体型は全く関係なく、どのような犬でも発症する可能性があります。 
 肥満細胞腫は、肥満細胞という炎症やアレルギーに関係している免疫細胞が腫瘍化したもの、つまりガンの一種です。肥満細胞には、ヒスタミンやヘパリンなどの顆粒が詰まっており、これが過剰に放出されることで周囲に炎症が起こります。 
 免疫細胞が腫瘍化する病気のため、免疫異常が原因であることが多いです。 
 参考:PS保険「犬の肥満細胞腫の症状と原因、治療法について」 
 肥満細胞腫はどんな時に再発する?
 犬の肥満細胞腫は再発リスクがとても高く、加齢により免疫が下がっている時や、手術時に腫瘍が取りきれていない時などに再発することが多いです。また、術後の化学療法は再発までの期間を短くするという研究結果もあります。 
 このような特徴から、肥満細胞腫の再発を防ぐには、免疫と体調を整えることがとても重要であるといえるでしょう。また、免疫を整えることは、肥満細胞腫に限らずその他の体の不調を防いで生活の質を向上させることにもつながります。 
 再発は体への大きな負担に
 肥満細胞腫の再発による犬の体への負担は、症状による身体的な辛さだけではありません。繰り返しの手術や通院などによってストレスがかかるため、精神的負担も大きくなります。 
 また、ストレスや継続的な薬の使用によって免疫が弱ってしまう可能性もあるため、注意が必要です。これらのことから、肥満細胞腫の術後は再発を防ぐために免疫を整え、体調をしっかりと整える必要があるといえるでしょう。 
 犬の肥満細胞腫の再発予防に漢方薬という選択肢を
  犬の肥満細胞腫は再発リスクがとても高いため、治療後は適切なケアが必要です。その方法の一つとして、漢方薬治療という選択肢が挙げられます。では、漢方薬は肥満細胞腫の治療として、どのような効果に期待ができるのかを見ていきましょう。 
 症状だけを抑える治療では再発リスクがある
 肥満細胞腫は、免疫異常が原因であることが多い病気のため、症状を抑えるだけの治療を行っても根本の解決にはなりません。また、もともとの体質もあるため、症状を抑えるだけの治療では再発する可能性があります。 
 そのため、肥満細胞腫では症状だけを抑えるのではなく、病気の根本を解決するために免疫を整える治療が必要です。 
 漢方薬では免疫を整える効果が期待できる
 肥満細胞腫のはっきりとした原因やメカニズムは解明されていませんが、免疫力の低下が関係しているといわれています。西洋医学では、ステロイド剤や抗癌剤で治療することが多いですが、このような化学療法は症状を悪化させてしまう可能性があるのです。 
 そこで、当院では漢方薬で免疫を整えて根本の解決を目指す治療法を行っています。漢方薬治療は、体質と免疫を整える効果が期待でき、肥満細胞腫の再発予防として取り入れる方も多いです。 
 肥満脂肪腫以外の予防もできる可能性
 肥満細胞腫の治療として漢方薬を取り入れると、その他の病気も予防できる可能性があります。これは、漢方薬治療で体質や免疫を整えられる可能性があるからです。 
 実際に当院では、肥満細胞腫の治療として受診した子が漢方薬治療によって、皮膚病や外耳炎などの免疫力の弱い部分が改善した例があります。漢方薬治療で免疫維持し、他の病気を含めた予防をすることが、末長く元気で過ごす秘訣といえるでしょう。 
 犬の肥満細胞腫が治った後は?再発予防のためにできること
  犬の肥満細胞腫の治療後は、再発予防に取り組む必要があります。一度肥満細胞腫を発症しているということは、それだけ免疫が乱れている、または乱れやすい体質であるということです。これらを踏まえて、再発予防のためにできることを確認しておきましょう。 
 漢方を継続する
 漢方薬によって症状が改善すると、「治ったから薬をやめよう」と判断してしまう方は少なくありません。しかし、漢方薬治療をすぐにやめると、体の状態が元に戻って再発しやすくなります。 
 また、もともと免疫が弱い・炎症体質など、それぞれの犬やその日によって体の状態はさまざまです。症状がなくなったからといってすぐにやめず、季節やその子の状態に合わせて漢方を継続し、免疫を整え続けましょう。 
 毎日のスキンチェックで早期発見
 肥満細胞腫の早期発見・治療のためには、毎日スキンチェックを行い、小さな異変に気付くことが重要です。スキンチェックで特に注意すべき症状を把握しておきましょう。 
 ・皮膚のしこり ・赤み ・脱毛 ・かゆみ 
 発見が遅れると転移や悪化につながるため、異変を見つけたらなるべく早く動物病院にかかることをおすすめします。 
 「今」を大切にしてストレスを減らす
 肥満細胞腫の治療は、犬にとって大きなストレスとなります。ストレスが溜まると免疫が弱まるおそれがあるため、「今」を大切にして、なるべくストレスが少ない生活を送れるように工夫しましょう。 
 例えば、飼い主のストレスに犬は同調するため、一緒に暮らす家族自身がストレスを溜めないことが大切です。 
 また、食べ物も免疫に大きな影響を与えます。いくら効能が良いからといって、添加物やサプリメントに頼っている栄養素では免疫が下がってしまう可能性があります。免疫を整えるには、栄養バランスだけでなく、「旬のもの」「自然の栄養素」「新鮮な食事」の3つがとても重要です。 犬の肥満細胞腫についてよくある質問Q1. 漢方薬は再発予防としてどんな効果がありますか?漢方薬は、体質や免疫のバランスを整えることで、再発を防ぐサポートが期待できます。症状を「抑える」だけでなく、再発しやすい体の状態を根本から改善するのが特徴です。Q2. 再発していなくても漢方薬を飲ませた方がいいですか?はい、再発を防ぐ目的で継続的に服用するのがおすすめです。肥満細胞腫を発症した犬は、免疫が乱れやすい体質になっていることが多いため、症状が落ち着いている時期こそ体を整えるチャンスです。季節や体調に合わせて調整することで、より長く安定した状態を保てます。Q3. 西洋薬と漢方薬を一緒に使っても大丈夫ですか?はい、併用できます。これまで使っていた西洋薬を急にやめると、リバウンドで症状がひどくなる可能性があるので注意が必要です。漢方薬で体を整え、様子を見ながら少しずつ調整していきます。
 まとめ|犬の肥満細胞腫の再発を防いで元気な毎日を
 犬の肥満細胞腫のはっきりとした原因は解明されていませんが、免疫細胞が腫瘍化する病気であることから、免疫異常で発症するケースがよく見られます。再発リスクがとても高いため、治療後は再発予防が必要です。 
 再発予防では、ただ症状を抑えるための治療ではなく、免疫を整えて根本から解決を目指す必要があります。その選択肢として挙げられるのが、漢方薬治療です。漢方薬治療は、免疫を整える効果が期待できるため、肥満細胞腫に限らずその他の病気を防ぐことにもつながります。 
 肥満細胞腫の再発を防ぎたい、できるだけ体への負担を軽減したいと考えている方は、ぜひ一度当院へご相談ください。 
 
















