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アポキルの本当の副作用①;免疫の低下
2020/01/23
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今日の神戸新聞の記事です。


記事にある、長生きに必要と思われるCD4陽性T細胞を、アポキルは著しく減少させることが実験で示唆されています。
癌細胞をやっつけてくれる(抗腫瘍効果のある)この細胞だけでなく、ウィルスに感染した細胞を掃除したり、これもまたがん細胞を攻撃するCD8陽性細胞も著しく減少します(参考文献①)。
つまりこれは、癌やウイルスなどの感染症に対して無防備になることを意味します。

また、
アレルギーなど自己免疫疾患を防ぐ働き(自己免疫寛容)のある制御性T細胞も著しく減少させます。

アトピーやアレルギー、免疫疾患の治療でよく使われる、ステロイド、免疫抑制剤、そしてアポキルの本当の副作用は、免疫を壊すことです。
(もちろん抗がん剤も同じです。)

「副作用がない」と喧伝されるアポキルも例外ではなく、免疫を壊します。
だから、「劇薬」に指定され、試用期間は1年未満と指定されています。
「副作用がない」だとか、「消化器症状がでなければ大丈夫」とは、少し無責任です。

実際メーカーによる追跡調査でも、2年以内の服用で、4頭に1頭(247頭中63頭、うち悪性は16頭)が新たになんらかの腫瘍を発症しています(文献②)。
何年もかけて成長する癌も多いため、服用期間が伸びればその分その確率は上がっていくと思われます。

しかし、実際に免疫低下により癌は発生しても、免疫低下による症状は個体それぞれ異なるので、それがアポキルによるものと証明することは不可能でしょう。

だから、我が子を守るためには、少し想像力が必要です。
副作用もなく、痒みを抑えてくれるならば、なぜ人の医療ではほとんど使われないのか、
製薬会社や一部動物病院の宣伝を鵜呑みにせずに、一度立ち止まって考える必要があります。

肝不全、多飲多尿、歯茎の腫れ、胃腸障害など、服用を止めれば軽減する表面的な副作用は、それほど怖くないです。止めればいいので。
しかし、残念なことにアポキルは他の免疫抑制剤と同様に依存性があり、一度始めるとなかなか止められません。急に止めるとリバウンドによって飲んでないときよりもひどい症状がでるのです。
リバウンドについてはまた今度に(アポキルの本当の副作用②)譲りたいと思います。

参考文献
①Oclacitinib depletes canine CD4+ and CD8+ T cells in vitro Department of Pharmacology and Toxicology, Faculty of Veterinary Medicine, University of Warmia and Mazury, Oczapowski Street 13, 10-719 Olsztyn, Poland
②Long-term compassionate use of oclacitinib in dogs with atopic and allergic skin disease: safety, efficacy and quality of life.  Vet Dermatol. 2015 Jun;26(3):171-9, e35. doi: 10.1111/vde.12194. Epub 2015 Feb 16.



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